浴衣の洗濯機での洗い方

浴衣を自宅で洗濯することはできる？

 

 

洗濯前の確認

• 洗濯表示を確認し、水洗い可能かどうかチェックする。洗濯機マークや手洗いマークがあれば家庭で洗濯できる
• 色落ちの確認のため、目立たない部分に洗剤をつけて色移りしないかテストする
• 襟や袖口など汚れが目立つ部分は、洗剤をつけて部分洗いしておく

 

洗濯方法

• 浴衣を「袖たたみ」し、洗濯ネットに入れる。ネットはぴったりのサイズのものを使う
• 洗濯機の場合は、ドライコースかおしゃれ着コースで洗う。手洗いの場合は押し洗いする
• 洗剤はおしゃれ着用の中性洗剤を使う。色落ち防止のため、液体タイプがおすすめ
• 脱水は1分程度の弱めの脱水にする

 

干し方

• 脱水後はすぐに形を整えて干す。色あせ防止のため、必ず陰干しにする
• 竿干しの場合は、たもとを二つ折りにして竿にかけ、肩と脇の部分を洗濯ばさみで留める
• ハンガー干しの場合は、肩の部分にハンガーの角があたらないよう注意する

 

絞りなどの特殊な加工がされた浴衣や、洗濯表示のない浴衣は、クリーニング店に出したほうが無難でしょう。また、シーズン後の長期保管前の洗濯も、クリーニングに出しましょう。

 

関連）浴衣の帯の洗濯

 

浴衣の手洗い

浴衣を手洗いする方法は？

 

準備するもの

• たらいや洗面台など、浴衣が入る大きさの容器
• おしゃれ着用の中性洗剤
• 洗濯ネット（大きめのもの）

 

手洗いの手順

1. たらいや洗面台に水をはり、中性洗剤を溶かしておきます。お湯は使わず、必ず水で洗いましょう。
2. 浴衣を「本だたみ」や「袖だたみ」の方法できちんとたたみ、洗濯ネットに入れます。
3. 洗剤を溶かした水に、たたんだ浴衣を入れて優しく押し洗いします。こすらずに、やさしく洗うのがポイントです。
4. 特に汚れやすい袖口や裾は、強くもみ洗いせず丁寧に洗います。
5. 洗い終わったら、洗剤を含んだ水ですすぎ洗いをします。色落ちしやすいので、たっぷりの水で手早くすすぎましょう。
6. すすぎが終わったら、ネットに入れたまま洗濯機で1分弱脱水します。
7. 脱水後はすぐに浴衣を取り出し、シワを伸ばしながら形を整えて干します。

 

注意点

• 色落ちが心配な浴衣は、洗う前に色落ちテストをしましょう。
• 絞りなど特殊な加工がされた浴衣は、クリーニング店に相談するのがおすすめです。
• 帯は洗わずにクリーニングに出すのが無難です。

 

浴衣は正しい方法で丁寧に扱えば、自宅でも上手に洗えます。シーズン後のしまい洗いはクリーニングに出すのもよいでしょう。大切に着る浴衣を、きれいに保ちたいですね。

浴衣の干し方

 

浴衣を正しく干すためには、まず洗濯後に浴衣をパンパンとたたいてシワを伸ばし、色あせ防止のために必ず日陰干しにすることが大切です。竿干しの場合は、たもとの部分で二つ折りにして竿にかけ、肩縫いと脇縫いの部分を洗濯ばさみでとめます。さらに、衿と肩の部分にワイヤーハンガーを入れると、適度な重しになって、衿や肩線がピシッと型崩れなく乾きます。

 

ハンガーで干す場合は、着物ハンガーのワイドタイプを使用し、浴衣の背中心を合わせて肩山に沿ってハンガーにかけます。裾が床につかないように、ハンガーの両端に洗濯ばさみでとめるのも効果的です。

 

浴衣の生地によっては、長時間湿ったままだと柄がにじんでしまうことがあるので注意が必要です。外に干す場合は、夏の強い紫外線で変色することもあるため、日差しを避けられる時間を選ぶのがよいでしょう。干す場所がない場合は、浴衣を広げて扇風機の風を当てると早く乾きます。

 

浴衣のアイロンのかけ方

浴衣のアイロンがけは、以下の手順とポイントに気をつけて行うとよいでしょう。

 

事前準備

 

• 浴衣の洗濯表示を確認し、アイロンの温度を設定する（綿なら高温、ポリエステルなら中温程度）

 

• 濃い色の浴衣の場合は、テカリ防止のためあて布を用意する

 

• アイロンがけ前にスプレーのりをかけると、パリッとした仕上がりになる

 

アイロンをかける順番

 

• 衿 裏側からかけるとシワが目立ちにくい

 

• 背中 背中の真ん中を直線にかける

 

• 前身頃 左右の身頃を順番にかける。かけた側は手前に折り返す

 

• 袖 最後に袖にアイロンをかける

 

ポイント

 

• 浴衣は直線縫いでできているので、アイロンも直線に動かすことを意識する

 

• 肩線・脇線などの折り線には、しっかりとアイロンをかける

 

• 絞りの浴衣など特殊な浴衣には、アイロンをかけるとシボが伸びて風合いが失われるので注意

 

仕上げ

 

• アイロンがけが終わったら、「本だたみ」にして保管する

 

• 畳紙や柔らかい布に包んでから、防虫剤と一緒に保管するとよい

浴衣の洗濯のりのおすすめ

浴衣の洗濯のりのおすすめは以下の通りです。

 

天然のりタイプ
天然のりをジェル状や粉末状にしたタイプは、パリッとした仕上がりになるのでワイシャツや浴衣ののり付けに最適です。化学成分を含まないので肌の弱い方にもおすすめ。水に溶けやすいかどうかを確認しましょう。

 

合成のりタイプ
合成のりはしなやかに仕上がるものが多く、シワが付きにくくなります。洗濯物の汚れ落ちもよくなるため、しみや泥汚れにもおすすめ。薄める手間がいらず、そのまま洗濯機に入れて使えるので初めての方に向いています。

 

使い方のポイント
洗濯のりをしっかりと溶かした水に、浴衣をたたんだ状態で浸し、全体に糊が行き渡るようにします。
洗剤入りの水ですすぎ洗いをした後、洗濯のりを薄めた水に2～3分浸けるのがおすすめ。
仕上げに糊付けをしておくと、衿のヨレが防げてピシッとした仕上がりになります。

 

浴衣をパリッと仕上げたい方は天然のりを、しなやかな着心地を好む方は合成のりを選ぶのがおすすめです。

 

おすすめ商品

カネヨネール
ムラになりにくく、においが少ないのが特徴。必要な時に必要な量だけ使えます。

 

天然洗濯のり
昔ながらのでんぷんを使用。水かぬるま湯に溶いて使います。大切な衣類を優しく包み込みます。